まず村岡さんのお仕事について教えていただけますか。
子どもを対象にしたスポーツスクールの事業部長兼インストラクターで、実際に野球を教えながら全国にスクールを広めています。名称は「ベースボールスクール Porte」。現在会員は、福岡地区に約300名いて、去年の9月に東京と大阪に進出したのですが、合わせると600名くらいです。週1回、平日の夕方に開催しています。練習時間は1時間です。
おうちの方も見学に来ることがあるのですか?
小さなお子さんの場合、保護者の方が見学にいらっしゃることが多いですね。今日も西区の愛宕でスクールがあるんですけど、キッズチームで15人くらいかな。ほとんどの親御さんがいらしてますよ。うちは基本的に雨でも開催するのです。雨になると休みだと思われる方も多いですが、是非参加してほしいですね。保護者の方にしっかり話をして、参加するように声をかけています。
雨の中で実施した後には、帰ってすぐに風呂に入るように声掛をします。保護者の方からも「泥んこになるまで」という希望が結構多いのですよ。腕白にプレイすることを望んでいるようです。あえて雨の中、スライディングを「ダーッ」とすることもありますね。子どもたちも結構楽しそうですよ(笑)。
定期的に交流試合も開催するのですか?
年に3回大会があり、各地区の子どもたちを集めて学年ごとの試合をします。これは一般の野球少年団とは異なり、Porteの中だけで行います。全員がレギュラーとして試合に参加できるのが特徴ですね。
上は小学生、下は?
3・4歳からです。やっとボールを投げられるくらいですけど、お父さんが野球をやらせたいと言って連れて来ることが大半です。普通の少年団ってちょっと厳しく・・・怒鳴ったりすることも多いじゃないですか。でも、私たちは「叱責価値より賞賛価値」の考えの下、叱ることよりほめることを指導の基本としていますので絶対に怒鳴ったりなどしません。挨拶以外には、スクール開始前と終了後に、グランドのごみ拾いをしたりします。これは「清掃は心磨き」という考えからの実践です。
だから技術指導と人間教育の半々なわけです。異学年交流も重視して、上の子が下の子に教えたり整列させたり、そういう交流の中で責任感やリーダーシップなども学ぶことができます。一人っ子の多い時代ですから貴重な体験だと思いますよ。
お子さんたちが入会するきっかけは、お父さんお母さんが連れてくることからですか?
土曜日に体験会を開くのですよ。そこでお父さんお母さんと一緒に来てもらって、子どもたちが野球をやるんですね。そこで子どもたちに野球を好きになってもらう、楽しんでもらう。そのときご両親が見ていますので、そこで「やらせたい」とか「やりたい」となったら入会します。入会するのはほとんどが野球をやるのが初めての子どもたちです。
おうちの方の協力も必要ですね。
一人っ子だったり3人兄弟の末っ子だったり、学校も含めて個々の環境によって指導の仕方も変えています。保護者の方と話を密にして、ここはこうしてほしいなどの要望を聞きながら実践しています。保護者の方の求めるものはそれぞれのご家庭で若干違いますが、わが子の肉体的・精神的成長は全ての保護者の方が求めておられます。
子どもが成長したな、と思う瞬間はありますか?
率先して自分たちで物事を始めたり、私が言わなくても次は何をすべきかわかっていたり、自分たちでどんどん動けるようになったときですね。技術面に関してはキャッチボールがしっかりできるようになるなど、子どもの成長は目に見えてわかります。
ご家庭から感謝の言葉を言われたことはありますか?
家でやるお手伝い、靴を並べること、挨拶などができるようになったという声が多いですね。そんな言葉をいただいたときにはこの仕事をやっていて本当によかったな、と思います。
野球と言うのはあくまでもひとつの手段ですね。
そうですね。リーフラスでは主にサッカー、野球、カラテの3つを実施していますけど、どれも理念は一緒で、スポーツを通して子どもの心身を強くたくましく育てることです。
実際に野球をプレイしていますし、肉体的にも丈夫になりますね。
そうですね。実際、雨の中でプレイしても子どもは風邪を引かないのですよ。スポーツを定期的に行うことで体は丈夫で健康になっていきますね。
村岡さんご自身は健康に気をつけていることはありますか?
スポーツをしてストレスをためないことが基本ですね。あと食事にも気をつけています。食事は基本的に昼が外食になりますから、朝晩をしっかり取ることを心掛けています。和食党で・・・青魚が好きです。鶏肉もいいですね。偏らないように、肉、野菜、魚と摂取して、野菜は緑、赤と色のついた野菜を中心に取るようにしています。適度にお酒も飲みますよ。何事もバランスよく、が大事です。
「風邪を引いても薬は飲まないぞ!」というタイプですか?
いえいえ、すぐに薬を飲みます(笑)。インストラクターがダウンしていたら子どもたちに悪いですから。楽しみに待っている子どもに悪いですよ。私はスクールで体を動かしていますけど、腕立てや腹筋などの運動は別に行っています。特に鍛えようとしているわけではありませんけど。そういう運動の継続も健康の秘訣かな。
スポーツは野球一筋ですか?
ずっと野球ですね。小学4年生からかな。私は北海道札幌出身で、福岡には転勤で来ました。福岡に来て2年くらいです。最初は私もサッカーを教えていたのですよ。ちょうど1年間サッカーを教えて、その後野球事業部を立ち上げることになり、今に至ります。
スポーツ振興というお仕事について教えてください。
うちの会社(リーフラス)は「日本のスポーツを変える」「スポーツを通して子どもたち、そして社会を変えていく」という理念のもと活動を行っています。将来の日本社会の基盤となる子どもたちに対して、昔ながらのスポーツ指導にありがちな封建的なやり方を一切排除して、子どもたちの目線にたってスポーツを通していろんなことを教えていくのですが、それがとても魅力的で入社しました。ちなみに昨年度は新卒者の当社への入社応募数が1万人を超えたのですよ。そこからの採用は50人程度なのですごい倍率ですよね。こういう会社が日本にはあまりないからだと思います。
会社全体ではサッカー、野球、カラテに加えて、高齢者に向けてのフィットネスを教えています。高齢者向けのフィットネスは東京でスタートしたのですけど大変評判が良く、今後の展開次第ではありますが全国に向かっていくと思います。
インストラクターになるためにも野球経験が必要なのですか?
特には必要ありません。1年間くらい研修がありますから。技術指導はもちろんですが、子どもたちに接するための教育研修が中心なのですよ。その中でいくつかのテストがあって、それをクリアしていかないとスクールを持つことはできないようになっています。
今の私は事業部長でスクールを持ちながら事業部をすすめていますが、事業部が拡大していけばスクールを離れて全体を見ていこうかと思います。使命は大きいですよ。
インストラクターとしての失敗談はありますか?
福岡に来たばかりの頃は場所がわからないことなど・・・あ、ありました(笑)。自分がイライラしているときは子どもたちがすぐにわかるのですよ。子どもって本当に敏感なのですね。「今日の先生怖い」って(笑)。楽しみにして来た子どもたちに申し訳なかったです。常に良い状態で子どもたちに接する必要があるなと気付かされました。子どもだけでなく、自分自身の体調や感情をコントロールするようにしています。
野球、サッカーの人気は一般的には二分されていますが、実際どうですか?
野球はなんだかんだ言っても日本社会に根付いているのですよ。歴史がありますから。私も以前はサッカーを教えていましたが、野球に移って保護者の方とお会いすると、お父さんの野球に対する思いが強いなと感じます。サッカーのときはお母さんが熱心でした(笑)。この違いは両方やってみて初めてわかりました。
最近の野球は大リーグなどで話題が多いですからね。
野球人気は盛り上がると思いますね。実際、子どもに強い期待をかけている保護者の方も多いですよ。正しい投げ方を教えてくれとか・・・。握り方から教えるのですよ。ひじを肩より上にして投げるとか、そういう基礎を体力に合わせて教えていくので、入ってから上達が早いですよ。少年団だと、1年生から3年生くらいの子は、端っこのほうで玉拾いをしているじゃないですか。4年生、5年生がメインで。
でも私たちは1年生から3年生くらいの時期にしっかりと基礎を教えています。野球を好きになってもらいたい。それを伝えてやっていくと、すごく上達が早いです。Porteではしごきや体罰、言葉の暴力などは絶対行わないので、子どもたちも楽しみながら野球をしています。だからみんな野球が大好きになってくれています。
本日はどうもありがとうございました。
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